師匠に鍛金を習い始めた最初の頃、昔は銀瓶(銀製の薬鑵)
板からではありません。
インゴットから作れることが一人前の鍛金職人と認められる条件だ
インゴットから作る…どういうことかというと、、、
1kgの銀のインゴットを手で叩いて延ばし、板状にする。
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薬鑵の身にちょうど良い厚みになるまで叩いて薄くしたら、
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他にも蓋や注ぎ口や持ち手となる弦などそれぞれに必要な厚みに叩
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切り取った地金を火で柔らかく鈍し、
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注ぎ口やツルはロウ付けも駆使する。
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蓋も、叩いたりロウ付けをして作る。
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薬鑵の耳やつまみは、余った地金を溶かし、再び塊にして、
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もちろんツルを耳に留めるためのリベットも、
写真のような銀製の薬鑵を作るのに必要なパーツは18個。
薬鑵を作るのには、
1つのインゴットから手仕事で薬鑵をつくれるか、
今はどうでしょうか。
インゴットから作っている人はおそらくほとんどいないでしょう。
時間がかかり過ぎて、ものすごく高い薬鑵になってしまいます。
おそらく多くの職人や作家は、
丸い形であれば、
実際、その方が正確な円に仕上がりますし、時間もかかりません。
買ってくださる方がどんなものを求めているかで作り方を変えればよいと思います。
しかし、実際にインゴットから作ることはなくても、
師匠からその話を聞いた時にそう思いました。
写真は私がはじめて作った銀瓶(銀製の薬鑵)です。
銀瓶は、使い勝手を考えて、本体の胴部は厚みを薄くし、
容量は700cc、炭や電気風炉での使用はもちろん、
使い続けるうちに味のある古美色が増してきます。
お茶の点前にも使えるように、
摘みは、
湯切れは抜群。とても使い易い銀瓶です。
さて、インゴットから銀瓶を作る楽しみは、